2018-02-16

額縁を作る理由とは?・・①

こんにちは。
majakkaのオーダーメイド額縁です。

なぜ、額縁つくりを仕事にしているのか。
額縁で何を伝えたくて、何を届けたいのか。
今回は、そんなお話しを。


majakka・オーダーメイド額縁

はじまり ------------------

子どもの頃から絵を描いたりモノを作ったりすることが好きで
自然な流れで美術大学でデザインを学ぶ身となりました。

それ以前から美術館で作品を眺めることは好きだったのですが、
作品よりも額縁に気持ちを惹かれていることに、うっすら気づいていました。

そして、なぜ、そちらに惹かれるのだろう。
と、考えることに真剣だったことを憶えています。


額縁の魅力に気づく ------------------

海外の美術館から届くものには、描かれた作品と何百年もの時間をともに過ごしてきた額縁が、作品と一体となって世界を形成しているものが多くありました。

建築物をまとうような圧倒的な存在感と、作品に与える説得力に魅了され
ワクワクしながら額縁ばかり観ていたこともあります。

この存在感ある額縁があって、なかの作品に命が吹き込まれている。
作品と額縁の濃密な関係があってこそ、ひとに訴える力は強まるのではないか。
そんなふうに考えながら眺めていました。


では、市販の額縁は? ------------------

額縁そのものに興味がわくと、市販品としての額縁にも興味がわくのですが、納得がいかないのです。

工場で均一に塗装されたツルピカな質感の額縁に、想いがこもっているのか?
ここに自分の飾りたいもの(作品)を入れて、作品は生きるのか?納得できるのか?

うすっぺらい印象の均一大量生産の額縁に納得が出来ず、
それらの塗装を剥がしたり、上から別物で覆ったりして、
なんとか中身と釣り合う額縁に仕立てたりすることもありました。


額縁の役目って? ------------------

額縁の役目は、もちろん作品の保護という機能面もあるのですが

「わざわざおさめる」という、そのわざわざが、キーワードだと思うのです。

気持ちとして、どうでもいいと感じるものなら、
そのままポンと置いておくだけで充分なはずです。

しかし、わざわざ、額縁におさめて飾るという行為をする。
という背景には、その「もの」に対する気持ちがとても大きいことに所以していると。

その「大切」を際立たさせて、枠で縁取ることで、
日常と「大切=特別」は切り離され、その「もの」を強く意識させて、
持ち主、観る者に訴えかけてくる存在に仕立てあげる。

額縁には「もの」に対する責任感と使命感がある。
だからこそ、どうでもいいような感じの市販の額縁には納得がいかなかったのだと思うのです。


そんな【特別】に応えられる額縁との出逢い -----------------

そんな額縁に対する想いを自分なりに解剖しているときに
「本縁」(ほんぶち)という
手仕事でひとつひとつの額縁を古典技法で仕上げる職人がいることを知り
無我夢中で、その世界に入っていきました。

大学を卒業して間もない20代初めの頃のことです。


majakka・オーダーメイド額縁


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今回は、ここまで。

おそらく、この「本縁」を制作されている職人さんとの出会いがなければ
いまの自分は、ないと思っているのです。

次回は、自分の作る額縁で、なにを伝えていきたいのか?
ご依頼主のなにを叶えるために額縁はあるのか?
考えていきたいなあと思っています。


正直、手軽でチャッと飾ったらお部屋がオシャレになっちゃった♪
というような額縁は作ってはいません。

でも、気軽に、飾っていただけたら嬉しいな、と思っているんです。
今回のブログ読んだら、そうは思えないよー、重々しいよー!
って、思うかもしれないけれど。

根底にあるのは、自分にとっての大切と、身近で
もっと、ふれあって、寄りそって、暮らしてもらいたいなあって。

自分の大切と向き合って、ともに生きることで
ひとはもっと健やかに、そして幸せになると思うんです。

額縁を作ることで、そのサポートをしていきたいんです。


では、また!




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2018-01-11

今夏にガクブチ展・開催

こんにちは。
majakkaのオーダーメイド額縁です。

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします!

さて、今回はお知らせです。

今年の夏から秋の終わりにかけて『ガクブチ展』を開催いたします。

ガクブチ展は家具屋とともに開業する前、
ひとりで活動している頃からのスタイルでした。
テーマを設け製作したものを、展示・販売・受注の機会としており、
そこで展示するものは、物語として生まれる、作品となった額縁たちでした。

額縁が主役となり言葉を発する、とても創作的なものは
わたしにとって、ものつくり・額縁つくりの原点ともいえます。

ガクブチ展のお知らせ・majakkaオーダーメイド額縁
12年前のガクブチ展の額縁

そんな展示の機会をストップさせて・・・
木工の学校での学び、結婚、開業、出産と。
めまぐるしく動く10年を経て、いま。
いまだからこそできる『ガクブチ展』を開催いたします。

場所は、長野と山梨のあいだ
八ヶ岳の麓にある石造りの絵本美術館
【えほんミュージアム清里】にて。

館内の静謐な空気。
外の草原をわたる風、木洩れ日の影。
それらの景色の美しさに魅了され
majakka開業以前から、製作した額縁をミュージアムのショップスペースに置かせていただいております。

majakka・ガクブチ展のお知らせ・えほんミュージアム清里
美しい景色とともに愉しめるミュージアム(2015年の秋の風景)

今回はそのご縁で、長期にわたる『ガクブチ展』の開催を快諾していただき
本当に作り手自身も、ほんとうに愉しみな展示であります!

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いままで、ここmajakkaで、
いくつもの額縁のご注文をいただくなかで感じてきたことは・・・

額縁の中に飾るものは
ご依頼主の心や気持ち、思い出の記憶であるといった、
「見えないもの」なんです。

それらを飾るという行為で、「見える」かたちにすることは
とても尊いことなんだな、と。
本当に大切なモノやコトって、みえない。

でも、みえるようにすることで
救われる心や、安らぎに導かれる心があることを
この仕事をとおして実感してるからこそ。

額縁という本来、脇役の立場であるものが前に出ることで

「 みえてるのに、みないものを、みえるようにする 」

気づきの場を作りたい。
普段は気づかないものに、忘れてはいけない本質がひそんでいることを感じてもらえたら・・・
作り手としてこれ以上の喜びにまさるものはないな、と思っているのです。

いま、暮らしている神戸でひらくことも考えましたが
自分にとっての「心象風景」ともいえる景色のなかで飾りたい。
今回のガクブチ展は、いわば創作の再スタートでもあります。原点にもどる気持ちで、飾る場を選びました。

八ヶ岳の麓で。
majakkaの額縁とはすこしちがう額縁と。
出逢える場をつくります。

みなさまとお会いできることを愉しみにいたしております。

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まだ計画中の段階なのですが、期間中、額縁つくりのワークショップ等
できたら素敵だなあと考えています。

詳細は随時アップしていきますので
よろしくお願いいたします。

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【 えほんミュージアム清里 】・・・WEBサイトこちらから


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2017-12-25

ギャラリー巡りで出会う作品を飾る額縁

こんにちは。
majakkaのオーダーメイド額縁です。

今回は、美術館・ギャラリー巡りが好きなかたに届きますように。
そんなお話です。

鑑賞だけではなく
観ることで、その作品に心動かされ、
いつも眺められる手元に置いておきたい。
という気持ちから、作品を購入されるかたもいると思うんです。

そして、ワクワクした気持ちで、ともに家に帰ってきて
(展示終了後に手元に来るというケースもあります)

さあ、いざ、飾ろう!
となったとき、

「あれ?どう飾ろう?」
「飾りたいのに、何か違うなあ?」と。

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ギャラリー巡りで出会う作品を飾る額縁・majakkaオーダーメイド額縁

今回ご紹介する額縁は、まさにそんな額縁です。

作品展にいき、作品を購入され、
しばらくの間は、そのまま展示されていたときの状態で飾られていたそうです。

でも、時間の経過とともに、しっくりこない・・・
作品の良さが、飾られかたで、曇ってしまっているのかな?
もっと、作品を魅力的に息させるよう、飾りかたを変えたい。
とのご依頼でした。

もともとは、陶板の作品が
織り目のざっくりとした淡い青色のキャンバス地のまかれた板パネルに固定されていました。

松野真理さんという作家さんの生み出す作品の特徴をお客さまから伺いながら
お互いのイメージを、すり合わせていきます。

線のキリッとした版画作品に
作家さんご自身が見つけ、コレクションされている
趣きのある布・紙が、コラージュされた一体感が、
お客さまは気に入られている様子でした。

線のキリリは、作品の女性の視線のキリリ感にも響いていて
その線・視線の鋭さと、時に優しくポップな印象のコラージュの背景との調和が大切であることを、お話しを深めていくことでハッキリみえてきました。

もちろん、作家さんと同じ材料を揃えることはできません。
かといって、なんとなく「いいかな?」な無難な仕上がりも
もちろん求めていません。

majakkaさんにお任せしますので、
majakkaさんのセンスで活かして仕上げてください。
ということで、

手元のストックの布、紙、をひろげながら
あーでもない、こーでもない、考え
なかなかピンとこないなあ、ということで
新たに質感の面白い紙を探し求め。

材料を選ぶと、今度はそれぞれの布・紙の見えかた&見える分量を
少しずつ調整しては、

作品と背景が一体感を持ち、気持ちよく見えるバランスを探していきます。

ギャラリー巡りで出会う作品を飾る額縁・majakkaオーダーメイド額縁

額縁を製作し、そこにおさめるだけでなく
背景も作品の物語として、ともにおさめる。

お渡しする瞬間はドキドキします。
両手でフワッと受け取っていただける瞬間、
こちらの気持ちも、フワリとします。

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既存の額縁のマットボードを変更するだけでも、印象は変わり、
グッと良くなります。

作品展で購入したポストカードを、本格的な額縁におさめてくださるかたもいらっしゃいます。

簡単なところから、ちょっと挑戦してみても面白いですよ。

作品と出会った瞬間の感動や喜びが、気持ちの納得するかたちで
額縁におさまり、毎日、眺めることができる。
そんな感動を日々の暮らしのなかで、感じてもらいたい。

いつもそう思い続け、製作しています。

お気軽にご相談ください。

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2017年、今年最後のオーダーメイドの額縁製作ブログとなります。

「これを飾りたいんです」

というご依頼主の一言から始まる、額縁の物語。
たくさんの出会いに感謝。
巣立った額縁にエール。

今年もありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします!

みなさま、良い年をお迎えくださいませ。



majakka(マヤッカ)額縁作家・中原あずさ



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木の額縁
材種:タモ
その他使用材料:デニム布、木綿布、和紙、ろうけつ染め紙
サイズ:400×400×20㎜ 
参考価格:32,000円

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2017-12-04

はじめて見つけたものを飾る額縁

こんにちは。
majakkaのオーダーメイド額縁です。

しばらく更新に間があいてしまいました。
パソコンの故障で、バタバタしておりまして・・・

ようやく「いつもの」状態に戻ってまいりました。
また、よろしくお願いいたします。

さて、今回ご紹介する額縁は、
「きっと誰にでも、あるんだろうな」

そんな、こころあたたまる
想い出・記憶・気持ちがおさまる額縁です。

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「はじめて、見つけたものなんです。これを飾りたいんです」

保存が難しくて・・・
でも、ずっと持っていました。

出てきたものは、プラスチックの箱に入った四つ葉のクローバー。
きれいなドライフラワーになっていました。

しかし、茎はとても繊細で少しでも手荒に扱ってしまうと
茎と葉は外れ、葉もカサカサとくずれてしまいそうです。

でも、ずっとずっと、大切に保管していたんだろうな。
その気持ちが伝わってくるご依頼品でした。

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まず、全体の雰囲気を一緒に考えます。

あったかみのある、木の額縁が良いかな、と。

背景は、「布」をおすすめしました。
もし、お気に入りの思い出ある布があれば少しわけていただいて、
その布を使うこともできますよ、とお話ししながら。

木の額縁と、飾られるものと、検討しながら
布は、majakkaの製作で使うためにストックしてあるものから選びました。

四つ葉のクローバーを飾る木の額縁・majakkaオーダーメイド額縁

奥ゆきのある『箱額縁』は

そのひとにとっての、大切な想い出や記憶をおさめるための、
標本箱でもあると。

わたしは、考えています。

ひとつ、ひとつの、想いをお預かりして、
とくべつな『箱』を仕立て、そっと、おさめていく。
とても静謐な作業です。

おさめることで、想い出は
みえるかたちで、触れることはできないけれど
そのひとのそばに、永遠に寄りそいます。

わたしは、額縁は全ての人のためにあると思っています。
すべてのひとに、きっと、忘れられない、失くしたくない
唯一の大切なものがあると。

それをおさめ、飾るための箱として、額縁は存在しているし、
そのひと達の想いがどこかへ、迷子になってしまわないよう
わたしは額縁を作っています。

四つ葉のクローバーを飾る木の額縁・majakkaオーダーメイド額縁

完成した額縁をお渡しするときに訊きました。

「この四つ葉のクローバー、いつ見つけたものなんですか?」

「この子くらいのときかな」

そばには、4才くらいになるお子さまが寄りそっていました。

お母さんが、そう。あなたくらいの年齢のときに。
はじめて、見つけた四つ葉のクローバー。

わたしたち大人が見失ってしまいそうなものも
こどもの頃のわたしたち、
そして、こどもたちは
みつけているんだな。

あなたの想い出の「もの」は、なんですか?


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箱型・木の額縁
材種:タモ
その他使用材料:麻布
サイズ:160×110×30㎜ 
参考価格:14,500円

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2017-10-25

亡き人を想う飾る、額縁に

こんにちは。
majakkaのオーダーメイド額縁です。

ひとは、なぜ飾るんだろう。
なぜ、飾るという「行為」をするのだろう。

ということと、いつも真剣に向かい合っています。

わたしには2つ齢の離れた姉がいました。
姉は数年前に亡くなりました。
4人家族のなかで、誰よりも先にいなくなってしまうんだろうな、
という気持ちの整理はついていたけれど
実際にその時を迎えると、気持ちはついていかなかったなあと思い出すのです。

そして、整理がついていないからでしょうか、
姉の姿を飾る、自分のための額縁が、いまだに作れないのです。

そう。
なぜ飾るのか。
自分自身の気持ち・心の整理をつけるために
飾るのでは、ないでしょうか。

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前置きが長くなってしまいましたが、
今回、ご紹介する額縁、
ご依頼のされかたが、とても素敵だったんです。

亡きお父様とお母様とお兄様を、ひとつの額縁に飾りたい。
そして、真珠も一緒に飾りたい、と。

真珠?
お話しを伺うと、
お父様がお母様に贈られたものとのことでした。

わたしに託されたけれど、これはわたしではなく母が持つべきもの。
だから、額縁に一緒に飾りたい、と。

糸からはずされて保管されていた真珠を
ぱらりぱらりと自然にまくような
そんな印象で布に縫い付けていきました。

亡き人を想う飾る、額縁・majakkaオーダーメイド額縁


亡き人を飾る、遺影には、こんなかたちでは…
という既成概念があるのかもしれません。

でも、その写真を大切にそばに置くのは
そのかたと、いちばん近くにいた親しいかたのはず。

だからこそ、既成概念で飾りかたを決めるのではなく
そのひとにとって、
いちばん寄りそえるかたちにすることが大切なのではないかと思うのです。

ご依頼主の希望で、青色に仕上げた清々しい額縁。

亡き人を想う飾る、額縁・majakkaオーダーメイド額縁


額縁は誰のためにあるのか。
そのひと自身のためにあると。

いつか、わたし自身にも
姉の姿を飾る額縁を作りたいな、そう思うのです。


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色の額縁
サイズ:130×130×40㎜ 
参考価格:42,000円

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